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2011年8月 5日 (金)

ふりかえりの塔 鷹野橋

Dsc_3557鷹野橋交差点にある
ふりかえりの塔

Dsc_3550 ふりかえりの塔


ピカドーン
くずれた家々は たき火のように
燃え拡がりはりの下敷きとなって
あちら、こちらで助けを求める悲痛な
叫び、迫りくる火の海の前に人の力は
あせれど弱い「逃げて早く逃げて・・・」と
叫ぶ、いとしい人の声もたどえた今
後ろ髪を引かれ
   振り返っては、ころび
火の粉を浴びながら また
   振り返る  偲い残り
あの時 あの日を

再び繰り返してはならない

http://yutaka901.web.infoseek.co.jp/page2bx13a.html

より
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コメント

陸軍病院に行ってみたら、広い病院の空地には、傷ついた人々が山のように集っていて、とても手当てなど受けられそうにもなかった。博愛病院に行ってみようと思って引返して行く途中、目のとどく限りの街並は、みんな半壊の家ばかりで、その中を傷ついた人々が「政府は何をしているのか。」という怒号を発しながら歩いている人がいた。

少し心の落着きをとりもどしてきた時、勤労奉仕で出かけた子供がどうしていることかと気にかかって、たまらなくなってきた。そうした折に知らない人たちが水道の水を使わせてくれと言って、風呂場にはいって身体を洗っていた。ひどくよごれた姿をしているので「何処から来られましたか。」と尋ねてみたら「千田町から来た。」と言う。「千田町の方へも爆弾が落ちたのですか。」と尋ねたところ「御幸橋から向う側は大変です。建物は全部こわれて全市が火にやかれて居りますので、私たちはこちらの方面にのがれて来ているんです。」と言って水に喉をうるおして出て行った。急に不安になって、家の外に出て見ると、着ている着物はボロボロに千切れて皮膚も頭髪もチリヂリに焼けた人たちが、うつろな目をして焼けていない町の方へと多勢歩いて行っていた。パンツもズロースも焼けてなくなった男や女がノロノロと歩いている。そのうちだんだんと時がたって夕暮れ近くになったが、娘が帰って来ないので、近所に居られた学校の先生の家に消息を聞きに出かけた。途中で誰れかが「あれは特殊兵器でとても恐ろしいものらしい。」と言って話しているのを聞いたが、その時はこんなに恐ろしい原子爆弾などとは、まったく思いもかけないことであった。夜になったが娘は帰って来ない。御幸橋より向う側は夜になっても火が燃えつづけているので、いつ自分達の方へ延焼するかという恐怖のため、その夜は眠らないで過ごした。人間の焼ける臭いがなま温かい風に送られて来て、生きた心地もなかった。不安の一夜が明けた。どこかへ避難しているのであろうと思っていた子供が、翌日になっても帰って来ないので、町のゆききの人々に「市女の生徒を見かけませんでしたか。」と問うて歩いたが、だれも知らないという返事だった。交通機関も電信も電灯も全く絶えてしまった中にいて、人々はどこからともなく流れてくる話によって、想像したり判断するよりほかなかった。
八日の朝、子供が疎開作業の跡片づけをしていたという材木町の誓願寺の辺に、子供のなきがらを探しに主人が出かけた。沢山の死骸が、まるで畜生の死骸のように、地の上にるいるいと並んでいたそうである。原爆ドームの広場には赤ん坊が数百人も並んで死んでいた。親は川に飛び込んでのがれるつもりだったのか、川の中にも無数の人が死んでいた。翌日の九日ごろには、軍隊の人や地方からの勤労奉仕の方々の手によって、死んだ人達のかたづけが始った。川の中に浮いている死骸はトビロを打ち込んでは引寄せて、トラックに山のように積み込み、空地に集めて焼かれた。そのするどい異臭が八月のぬくい風に混じって長く続いた。

市立高女の生徒は一人も生存者がないという知らせを聞いたのは、原爆の日から六日ぐらいたってからであった。
張りつめていたそれまでの感情が、せきを切って流れるように地に伏して号泣した。もう何の欲望もなく痴呆状態の内に、広島の町を逃がれて郷里に帰ろうと、広島駅まで歩いた。焼け崩れた広島市の中に一つ、福屋百貨店の高層鉄筋の残骸が家の形を残して立っているのが見えるだけの広島であった。

投稿: 南タワー | 2011年8月 5日 (金) 22時34分

>南タワー さん
ありがとうございます

投稿: いのたか | 2011年8月 6日 (土) 06時14分

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